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ブックマーク / business.nikkeibp.co.jp (25)

  • 79.「表現」とは、原則として「悪い快感」のためにある。:日経ビジネスオンライン

    日直のボウシータです。前回にひき続き、〈正しいことを、自動的に、声高に言う人たち〉の話です。 先日も「萌えキャラ満載の男子用ライトノベルは女をオブジェ化し家父長制に利する男権的コンテンツであるから、批判されるべきである」的な糾弾発言を、表現をめぐる学術シンポジウムの場で耳にしました。 この発言をしたのはXさんという学者で、昨今のライトノベルにも通暁していらっしゃいます。「正しいもの」ではない文学作品を見つけたら、黙っていられない。胸毛ボーボーに勇ましい口調で差別を糾弾する。ライトノベルオタク文化のなかにあるさまざまな表象を、「大義」にのっとって、これは合格、これは失格、と仕分けできる勇ましい人でした。 この専門家によれば、戦前のある少女雑誌の編集方針には、大いに批判されるべき点があるそうです。それはなにかというと、編集部が「わが誌は投稿欄に投稿する読者たちをプロの作家にしない、したことが

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  • 他人事ではない100人の『転落』 ~30代独身者はホームレス予備軍?:日経ビジネスオンライン

    15年間、「定点観測」したのは、新宿中央公園だった。 観測対象は、ホームレスである。 バブル崩壊後、当時まだ短編映画のカメラマンをしていた著者(現フリーライター)は西新宿に通い始めた。この公園を中心に都内の300人以上のホームレスを取材するために。書にはそのうち100人分の「現在に到る」までの来歴が載っている。 日雇いの仕事で稼ぐと、お金は酒やギャンブルに消え、なくなれば借金。家族にはそっぽを向かれ、行き着く先は路上の人。 これが、これまでの典型的な「最底辺」への落ち方だった。全体に低学歴の人が多く、最後は自らホームレスになろうとしてなったフシもある。学歴はともかく、酒やギャンブルへの依存や社会保険未加入など自業自得と言われてもしかたないところも目立つ。 ところが、今は自分の失策ではない、不可抗力でホームレスに転げ落ちる人が多いという。 きっかけは上司との軋轢 東大卒の高学歴者や、元一流

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  • ゆとり世代は男子も「一般職」:日経ビジネスオンライン

    気になる記事をスクラップできます。保存した記事は、マイページでスマホ、タブレットからでもご確認頂けます。※会員限定 無料会員登録 詳細 | ログイン 一般職に応募する男子学生、就職専門の家庭教師に指導を受ける有名私立大学生…。買い手優位の厳しい雇用環境を背景に、学生の就職戦線に異変が起きている。「ゆとり教育」世代が就職期に入り、全体の質が落ちた影響と採用側は言う。 「一般職に、男ですよ」 困惑を隠し切れないといった表情で、ある生命保険会社のベテラン採用担当者が話す。企業の採用活動が格化する4月。その最前線では、一昔前なら考えられない事態が起きている。 この保険会社では、長らく一般職と総合職の2つの職種で学生を採用してきた。一般職は、社内の事務処理などの仕事が中心であり、キャリアを積み重ねていく総合職とは異なる。応募条件に男女の制限はないが、通常は女性が就く職種と考えられてきた。 とりあえ

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  • アップルとグーグルを財務諸表で比較する:日経ビジネスオンライン

    第1回と第2回のコラムで、財務諸表の基的な仕組みと財務分析の手法について説明しました。そして、それ以降の3回(第3回JALとANA、第4回ユニクロと丸井、第5回フォルクスワーゲンとスズキ)の分析でPLとBSを図にすれば企業の実態が直感的に把握できることをご理解いただけたと思います。 今回はアップルとグーグルを比較してみましょう。アップルは、iPod(アイポッド)、iPhone(アイフォーン)、iPad(アイパッド)と斬新なデジタル機器を世に出し続けています。まさに「アップル革命」といっていいでしょう。また、グーグルも検索ツールだけでなく、Gmail、Googleマップなど斬新なサービスを立て続けに世に出し、いまやネット業界に君臨する先進企業です。アップルやグーグルの名前を聞かない日はないくらいですが、これらの2社は財務的にはどのような会社なのでしょうか。 アップル(2009年9月期)とグ

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  • 新卒“一括”採用は、やめられない? 敗者復活を阻む、私たちの価値観:日経ビジネスオンライン

    “新卒一括採用信仰”なるものが、高校生にまで影響を及ぼしているらしい。 先日、高校3年生のA子さんから進路に関する相談を受けた。彼女は大学3年生の時に海外の大学と半年間の交換留学プログラムのある某大学を第1志望にしようとしたところ、担任の先生から、「3年生のときに留学していては、就職活動に支障がでる。もっと就職に力を入れている他の4年制大学に進んだほうがいい。就活が遅くなればなるほど、大変な思いをする」と言われたそうだ。 数年前から、「就職まで責任をもって面倒をみて、いい就職先を斡旋する」ことを“売り”にする大学も増えてきた。その背景には、少子化の影響がある。それに加えて、バブル崩壊後の就職氷河期に始まり一昨年のリーマンショックと、世の中の経済状況の影響をもろに受ける新卒一括採用に対して学生や親御さんたちが抱く不安感を逆手にとった、大学側の生き残りをかけた営業方針も見え隠れする。 厚生労働

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  • 会社はヒマつぶし?:日経ビジネスオンライン

    「出世したがらない」 「常に受け身である」 「二言目には、なぜ僕は評価してもらえないんですか? と言う」 いずれも、私が幾度となく聞いた、若手社員の扱いに苦労する上司たちの悩みである。 私たちの世代も「新人類」などと呼ばれていたので、「今どきの若者は…」などとは極力言いたくないのだが、ボヤかずにはいられないほど理解不能な言動を今の若手社員はする。 つい先日も新人研修の講演会で、 「私は、この会社にどうしても入りたかったとか、今の仕事を特にやりたかったわけじゃないんです。だから、この先どうしたらいいのか、不安に思っています」と、新人サポート役の先輩たちがいる前であからさまに語る今年度入社の女性社員や、 「僕の上司は最低のヤツで、裁判でもおこしてやろうかと思うくらいストレスが溜まっています」と、その上司が誰なのか特定できるようなことを、平気で大勢の先輩や同僚の前で暴露する20代後半の男性社員に

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  • 「クズの中のクズだ。辞めた方がいい」と何時間も怒鳴られました:日経ビジネスオンライン

    いまから1年ちょっと前の2009年2月ごろ、世間は「内定取り消し」のニュースが盛んに報道されていました。リーマンショック以降の急激な景気の悪化で、新卒の学生を受け入れられなくなった企業が、謝罪の記者会見を開いたり、内定者の学生に補償金を支払ったりしていたのです。 そのとき私は大学4年生。就職先も決まり、卒業を目前に控えていましたが、自分と同学年の学生が内定を取り消されているというニュースを聞いてもピンときていませんでした。身近に取り消された人はいなかったし、零細企業や業績の落ち込んだ企業での話で、自分には関係ないと思っていたのです。 いまから思うと浅はかでした。なぜなら、私はその直後の2月末に突然内定先の企業に呼び出され、「内定取り消し」の事態に追い込まれるからです。 正確には、内定を自主的に「辞退」するよう迫られました。 卒業式を1カ月後に控えたタイミングで呼び出され、応接室に役員と二人

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  • 大手民放ラジオ13社、ネット同時放送解禁へ:日経ビジネスオンライン

    2月上旬、NHKのラジオセンターに衝撃が走った。 「どうやら民放が、ネットでのサイマルに踏み切るらしい」「何だそれ、聞いてないぞ」――。 マスメディア産業の一角が、ついに生き残りをかけて、重い腰を上げた。NHK以外の民放局である。受信料で成り立つNHKと民放とでは、それだけ危機感に雲泥の開きがあるということだ。 AM、FM、短波の大手民放ラジオ局13社は、3月中旬から、地上波と同じ放送内容をインターネットでもサイマル(同時)送信することを決めた。日音楽著作権協会(JASRAC)や日レコード協会といった権利団体とも合意を得た。2月中にも正式発表する。 パソコンなどから「RADIKO(ラジコ)」のウェブサイトにアクセスすれば、無料で地上波と同じラジオ放送を聴けるようになる。ただし、アクセス元のIPアドレスから住所を類推する仕組みを用いて、当面は首都圏と大阪府の利用者に限定する。 大手放送局

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  • 【最終回】太陽光発電の「不都合な真実」:日経ビジネスオンライン

    気になる記事をスクラップできます。保存した記事は、マイページでスマホ、タブレットからでもご確認頂けます。※会員限定 無料会員登録 詳細 | ログイン (前回から読む) 唐突ながら、読者は江戸時代が好きだろうか? 歴史小説映画の数などからすると、幕末動乱を例外として、戦国時代等に比べると一般に人気はいま一つといったところではないか。その理由は、江戸時代はどうも溌剌とした印象が薄くてドラマ向きでなく、息苦しく退屈に見えるからだろう。 江戸時代は当に好きですか? 実際に、江戸時代後半は人口が停滞し、社会活力もなかった。元禄時代ぐらいまでの江戸時代前半は、戦乱時代が終わって新田開発が進み人口増で活気があったが、幕府は技術革新と社会の流動性を厳しく規制し、社会活力より社会の安定・秩序を最優先した。福沢諭吉が憎んだ「親の敵」の封建時代そのものである。 二度と戦乱を起こさせないためだったが、教科書に

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  • 「ヒット・エンド・ラン」を知らない子供たち:日経ビジネスオンライン

    「全員野球で」 と、鳩山由起夫氏は、党代表に就任した折、第一声で、確か、そう言っていた。 その時、テレビの画面を見ながら、わりと簡単に納得した気分になったのは、たぶん私がオッサンだからだと思う。 男でも中高年でもない、日人のうちの四分の一ほどを占めるヤングでフレッシュな人々は、鳩山代表の発言をうまく理解することができなかったはずだ。 「なぜ野球?」 「野球って、もともと全員でやるもんじゃないのか?」 「メンバー制の秘密地下野球とか、そういう歴史があるんだろうか」 「それよりどうして政治家が野球なんかやるの?」 「党首が投手で捕手が保守とか、そういうシャレみたいなことか?」 まるで違う。 そんな話ではない。 「全員野球」という言い回しは、野球という競技について一定の知識と観察眼を持っている人間でないと正確には理解できない。 その意味で、鳩山氏の演説は、平成の一般国民に向けたメッセージとして

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  • 「ツボはただの妄想」とツボ師は言う 身体と社会のコリほぐす鍼灸術〜鍼灸ジャーナリスト・寄金丈嗣氏(前編):日経ビジネスオンライン

    「話のツボ」や「ツボにはまる」といった言葉を暮らしの中で耳にすることは多い。なにげなく使っている「ツボ」だが、由来は東洋医学の鍼灸術にある。 鍼を打ったり、もぐさを燃やしたりといった施術を受けたことのない人でも、鍼灸は人体に存在するツボを活用する医学だということは知っているだろう。 今回登場いただく寄金丈嗣さんは、鍼灸師の資格をもっている。ところが、ツボの存在は「妄想だ」と断言する。実感として存在するが、実体はない。それがツボだというのだ。 わかったようでわからない。そんなツボを通じて見えてくるのは、人間の体、生命の不思議さだ。 寄金丈嗣(よりかね たけつぐ) 1963年東京都生まれ。87年鍼灸師・按摩マッサージ指圧師の資格を取得。鍼灸を柱に据えた伝統学術の出版企画会社・六然社主宰、ジャーナリスト。高校時代よりフリーライター・編集者として活動。特に伝統的な職人技や、民間医療等の現場調査をラ

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  • 残業代もなければ生産性も低い~日本人の「労働」に未来はあるか:日経ビジネスオンライン

    前回は、日企業による来春の新卒採用抑制の動向を取り上げました。今回は、企業にとってコスト削減の即効性が高く、社員には痛みが少ない、「残業削減」に焦点を当てます。 日の人事部の代弁者、野々村さんが勤める流通チェーンのマルコーでも、残業削減が重要な課題になっています。とくに、大手飲チェーンや量販店などが、「名ばかり管理職」と「未払い残業代」について現役社員などから訴訟を起こされ、マスコミに大きく取り上げられて以来、緊急課題になりました。残業代を分単位で払うことが求められるため、まずは店舗ごとに残業の実態を正確につかむことに力を入れてきたのです。 その結果、改めて残業代のコスト負担が注目されるようになりました。そこで、社の管理職やエリアマネジャーが、部下や店舗現場の勤務時間を日頃からきちんと管理するように周知徹底。かつては、遅くまで残って働く人=まじめに働いている人、というイメージもあり

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  • 何もない村が成し遂げた国家的プロジェクト:日経ビジネスオンライン

    (前回から読む) 宮崎県南郷村(現美郷町)は、明治、大正、昭和初頭と、林業で栄えた村だった。材木景気が去るとダム建設で口を糊した。公共事業にすがった一時代があった。それも過ぎれば、山の緑と蒼天が美しいばかりの、静かな村になった。村外に流出する人の数が増え続け、やがて過疎の村といわれるようになる。 村の所在地を聞かれれば“椎葉村の隣、若山牧水の生家のそば”と説明してきた「何もない村」の住民は、諦観に甘んじるようになっていた。同じ「何もない村」でも、椎葉は、ないことを逆手にとって「秘境」で全国に名を馳せた。観光客は秘境へ、椎葉へなびく。大型バスが、県外ナンバーの乗用車が、南郷村を素通りしていった。 「神門神社(みかどじんじゃ)の銅鏡は、どげんかならんもんじゃろか、祖母の話じゃと、昭和の初めころ神門神社の銅鏡を研究に来た広瀬都巽(とせん)という学者は、ご飯をべるのも惜しんで鏡を見つめておったそ

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  • アデランス争奪の不毛:日経ビジネスオンライン

    今、日で最も豪華な経営陣を擁する上場企業は、アデランスホールディングスかもしれない。 5月28日の株主総会で承認された11人の顔ぶれを見ると、錚々たるメンバーが並ぶ。 トイザらス、ペプシ出身も 日トイザらスの元社長、日ペプシコーラの元社長という流通のプロ。また世界最大の半導体製造装置メーカー、米アプライド・マテリアルズの元副社長に、米国三菱商事の元社長、米国の公認会計士資格を持つ人物といった国際派も複数いる。さらに子会社出身者に外国人も加わり多様性でも際立つ。 業績不振のアデランスが、なぜこのような“オールスター”を集めることができたのか。 それは、投資ファンドのスティール・パートナーズとユニゾン・キャピタルが同社の経営を巡って、5月28日の株主総会で委任状争奪戦を繰り広げたからだ。スティールは昨年、業績悪化に歯止めのかからない同社に業を煮やして社外取締役を送り込んだ。これに反発した

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  • 「地味で安いからこそ儲かる」。危機下で稼ぐ不動産会社:日経ビジネスオンライン

    金融危機以降、不動産業界には猛烈な逆風が吹き付けている。だが、アゲンストの中、安定的に利益を出している不動産ベンチャーがあった。それは、大証ヘラクレスに上場しているスター・マイカ。売上高140億円、営業利益で16億円(2008年11月期)ほどの新興企業に過ぎないが、2009年11月期の第1四半期には2億5100万円の営業利益を確保。通期でも17億円の営業利益を見込む。経営破綻や営業赤字に転落する企業が相次ぐ中、スター・マイカの堅実性は一際目を引く。 入居者がいる中古マンションを取得し、賃貸人がいる間は大家として賃料収入を得る一方、退居後は中古マンションとして中古市場で販売していく――。これがスター・マイカのビジネスモデルである。こう書くと、単純なビジネスモデルに聞こえるが、なかなかどうして他社には真似ができない。なぜ逆風下でも安定的な利益を出しているのか。なぜ競合他社に真似ができないのか。

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  • 任天堂「Wiiの間」、広告の媒体価値はいかに──:日経ビジネスオンライン

    気になる記事をスクラップできます。保存した記事は、マイページでスマホ、タブレットからでもご確認頂けます。※会員限定 無料会員登録 詳細 | ログイン 「テレビや広告に携わっている人たちがどうしても作りたかったものごとを、視聴者の皆様から直接ご評価をいただける仕組みでお届けする、新しいチャンネルがWii(ウィー)でスタートしました」──。 全世界で累計5000万台以上を出荷する任天堂のゲーム機「Wii」向けの動画配信サービス「Wiiの間チャンネル」を紹介するコマーシャルが、4月下旬からテレビ各局で大々的に流れている。任天堂取締役社長の岩田聡氏は、Wiiの間チャンネルの提供開始に合わせてウェブサイトで公開した会見動画で、同社が動画配信サービスに取り組む狙いを説明した。 Wiiの間チャンネルは、任天堂と電通が共同で取り組む動画配信サービスで、5月1日に広告モデルによる無料サービスとして開始した。

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  • 信頼社会への近道は「損して得取れ」 官僚の嘘、企業の偽装――不信の連鎖を断ち切るには:日経ビジネスオンライン

    ―― 企業による偽装や年金記録の改ざん、いじめの横行など、日社会では様々な問題が噴出しています。今の日を見ると、社会の信頼感や安心感が失われているのではないか、と感じざるを得ません。なぜ信頼感が喪失しているのか。その要因を社会心理学の立場から解き明かしていただけないでしょうか。 山岸 信頼感や倫理の喪失。それを述べる前に、これまでの日社会で「安心」や「信頼」がどのように成立していたのか、そのことからお話ししましょう。 問題の理由を心に求めるのは思考停止と同じ ご質問のように、今の日は様々な問題を抱えています。価値観が転換し、社会の一体感が失われているのは間違いありません。将来への漠然とした不安を多くの国民が抱えているのも事実でしょう。 こうした現状を指して、「日人の心の荒廃」や「モラル低下」を原因に挙げる声は少なくありません。かつての日人の心を取り戻すために、「品格を磨くべき」

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  • 経済史から見たサブプライムの衝撃 (上):日経ビジネスオンライン

    米リーマン・ブラザーズの破綻から2カ月。金融危機は金融市場の機能不全から実体経済へ影響を及ぼし、「100年に一度」「大恐慌の再来」といった言葉が聞かれる。 1929年の株価大暴落に始まった大恐慌が、今再び目の前で現実のものとなるのか――。世界中は不安におびえ、縮こまっている。 先の見えない危機に瀕したわれわれにできることがあるとすれば、それは歴史に学ぶことだ。 この2回のシリーズでは、慶応義塾大学の竹森俊平教授と早稲田大学の若田部昌澄教授による対談を通し、世界を覆う金融危機について経済史をひもときながら考えてみる。 1回目では金融危機について改めて解説。最近の研究に基づいた大恐慌の解釈と、われわれが大恐慌から学ぶべき点とは何かについて語っていただいた。 竹森 ハロルド・ジェームズ(プリンストン大学教授。著書に『グローバリゼーションの終焉』)が最近、フィナンシャル・タイムズに書いていたことだ

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  • 「何も選ばない」生き方のすすめ:日経ビジネスオンライン

    米国に端を発した金融危機、日々口にするようなべ物の汚染発覚など、いまや「不安」が常態となっている。 不安な時代が叫ばれるほど、その裏返しに「こうすれば確実に成功を得られますよ」といった、生き方やノウハウの話がもてはやされる。思えば、家庭や学校で教えられた「自分の頭で考え、決断できる人になりましょう」といったこともノウハウの1つでしかなかった。 ある程度の年齢を重ねれば、そんな法則が当てはまらない多くの例外を目にするが、むしろ例外の方が主流なのではと思えてくる。 世の中、思いどおりに行くことのほうが珍しい。努力して成功したが、健康を害した。財産を失ったが、愛する人と巡り会えた……。手に入れるとは失うことであり、その逆も真だと思えることが多い。すべてが偶然ならば、自分の意志で成し遂げられることは、そう多くはないのではないか。 そもそも人は、いつ死ぬかは分からない。だが、“老い”や“病”を得て

    「何も選ばない」生き方のすすめ:日経ビジネスオンライン
    inferno_flame
    inferno_flame 2008/11/21
    日本人は強迫観念で勉強すると教育学の授業で言ってたっけ
  • 【12】ジャパネットたかたの本当のすごさ:NBonline(日経ビジネス オンライン)

    前回 もふれた、週に20以上も放映されているテレビのクイズ番組ブームのことである。 もちろん、問題作りの苦労を除けば、制作費が比較的安く済むという局側の事情はあるだろう。しかし、私は、当の理由をジャパネットたかたの高田明社長が「大型液晶テレビ」を紹介しているコメントの中に見つけた気がしたので以下に記す。 家族だんらんのイメージを売る (あの、独特の声の調子を思い浮かべて) 「大型液晶テレビ。画面が大きいんです。画面が大きいと、家族みんなで見られるんです。皆さん! これまで小さなテレビを別々の部屋で見ていませんでしたか? この大画面液晶テレビ! 大きいですから居間に置きますね。くっきりはっきり大型、大画面液晶(高田社長はあえて同じ言葉を何度も繰り返すのが特徴)。家族みんなで見たいですね。お父さんも、お母さんも、お子さんたちも、おじいちゃんも、おばあちゃんも。どうです。家族が一つになって、