筆者が米ハリウッドにあるPanasonic Hollywood Laboratory(PHL)を初めて訪問したのは2003年1月のことだった。当時、松下電器は高画質タイトルの製作ノウハウを地積するため、ポストプロダクションスタジオのDigital Video Compression Center(DVCC)を保有するとともに、映画スタジオの意見を取り入れながら高画質化やデジタルコンテンツのインタラクティビティを高める研究を行なうため、PHLが活躍していたのである。 その後、PHLにはかれこれ7回ほど訪問しているが、今回の訪問はその最新状況を探るためのもの。映画会社を訪問し、フォーマット戦争後の映画パッケージソフト製作についても取材した。 数回にわたってこの連載の中で様々な話を書いていきたいと考えているが、初回はハリウッド界隈でも知らぬものがいないという、高画質映像圧縮技術の世界的なエンジニ