田原: 今日はオフレコ問題について,聞いてみたいんです。最近、よく政治家や官僚の失言などで話題になりますよね。 長谷川: 基本的な私の認識としては、かつては違ったかもしれないけれど、今はオフレコというのは、官僚や政治家が自分たちの政策や政局の問題を操縦する重要な手段になっていると思うわけです。 とりわけ官僚にとっては、記者を集めておいて「オフレコだ」ということは、自分の正体は絶対に明かさないけれど、自分の言っていることは書いてもいいよ、むしろ書いてもらいたい、ということでしょう。それで自分たちの政策の相場観、たとえば東京電力でいえば存続を前提に考えるような相場観を広めたい、そのための手段として使われています。 本来なら、記者はそこを追及していかなければならないはずであって、いちばんオープンな記者会見の場で追及できればいいんですが、残念ながら今記者会見ではみんな下を向いていて、質問するのはフ