僕が家に帰ると、飼い猫のミィが突然喋りだした。 「こんにちは、私、実は喋れるんだにゃ。今まで隠していてごめんにゃ」 一年間、彼女と別れてから、寂しさを紛らわすために飼いはじめたミィ。 それから、僕とミィの不思議な同棲生活が始まった。 一ヶ月目。 彼女との生活のためにも、仕事を一生懸命やった。 「ミィのための時間はないのかにゃ」 といわれた。 二ヶ月目。 ミィのために仕事をほどほどにして、毎日定時で帰った。残業しなかったから給料が減った。 「甲斐性なしだにゃ」 とミィにいわれた。へこんだ。 三ヶ月目。 彼女の毛皮を誉めるのが日課だったが、 「セクハラだにゃ」 とミィに言われるようになった。意味がわからなかったが、彼女を誉めるを一切やめてみた。そしたら 「気がきかないにゃ」 と言われて泣いた。 四ヶ月目。 ミィの前で泣いた。 「情けない男だにゃ」 といわれた。それから、彼女の前では、できるだけ