近年の刀剣ブームをけん引する育成シミュレーションゲーム『刀剣乱舞』とその派生コンテンツ。その魅力について、文教大学国際学部准教授の清水麻帆さんが解説します。 近年、刀剣鑑賞をする人が増えています。 その始まりは2015年から。実際に同年5月、東京国立博物館(台東区上野公園)で天下五剣のひとつでもある国宝「三日月宗近(みかづきむねちか)」や国宝「亀甲定宗(きっこうさだむね)」の展示が行われた際には、約100人が早朝に列をなしたことがニュースになりました。 2016年にも、永青文庫(文京区目白台)でも「歌仙兼定(かせんかねさだ)」の展示が行われ、同年7月9日から始まった展示会の来訪者は、2か月あまりで約1万5000人を超えました。そのほかにも、同様な事象は全国各地で見られます。また、刀剣巡りの関連書籍も増えています。 これまで、美術品としての刀剣の鑑賞者は相対的に年齢層の高い男性が多く、また刀