もちろん、もう通り過ぎてしまったことだから言えるのだけど、受験勉強は楽だったな、と思うことがある。 そこにはいつも答えがあった。 別に試験問題そのものに限ったことではなく、いつも自分が取り組むべき行動に答えがあった。 偏差値が少しでも高くなれば、より上位の学校に入学できる可能性があり、そうすればより高い収入や安定した暮らしを得られる可能性があり、そのための明確な手段として、「試験でより高い得点を取ること」があった。 もちろん、試験問題の中には単純に正解を導き出すことよりも、思考のプロセスを大切にするものもあって、その場合は「答えが1つとは限らない」あるいは「答えはまったく別のところにあるかもしれない」という可能性を含めて取り組む必要があったし、今考えればそういう部分が勉強の一番面白いところなんだと思う。 ただいずれにせよ、そんな問題であってもなんらかの解答が存在し、合否という明確な判定基準