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ブックマーク / www.sakuranbo.co.jp (5)

  • 明るく楽しく暗部に迫る悲痛なコメディ「ちーちゃんはちょっと足りない」深町秋生のコミックストリート

    南陽市出身、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! 「このミステリーがすごい!」大賞受賞作『果てしなき渇き』を原作とした映画 『渇き。』が2014年6月27日より全国ロードショー。 読んでいて窒息しそうな一冊だった。  鬼才・阿部共実の新刊『ちーちゃんはちょっと足りない』だ。魔球のような短編で読者を翻弄しまくった『空が灰色だから』を手がけた作者の初の長編作品だ。 http://www.sakuranbo.co.jp/livres/cs/2012/06/post-49.html(先の読めないキュートな不気味「空が灰色だから」)  「空が~」はコメディのようでいて、人間の狂気にひたひたと迫る、シュールかつ不気味な快作だった。ざらっとする読後感を与える強烈(悲痛ともいえる)な作品だったが、今回の『ちー

    明るく楽しく暗部に迫る悲痛なコメディ「ちーちゃんはちょっと足りない」深町秋生のコミックストリート
  • 煮えたぎる男たちの四畳半。「抱かれたい道場」 深町秋生のコミックストリート

    南陽市在住、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! 先月はじつに男らしい季節だった。  まず映画がよかった。上旬に北野武監督の「バカ野郎この野郎」映画『アウトレイジ ビヨンド』があり、下旬にはワケありな筋肉スター総出演の『エクスペンダブルズ2』が劇場公開。どちらもヤケクソ度の高い侠気あふれる作品だった。そして先月末から上映されたインドネシアの殺戮バトルアクション映画『ザ・レイド』にトドメを刺された。  私事だが、先月は女にふられるし、友人とは揉めるし(身から出た錆だ)、ろくなことがなかったのだが、そういうときこそ強い味方となってくれるのが、こうしたヤサグレ&向う見ずなエンターテインメントだ。ド派手な銃撃戦、流血上等なバイオレンス、ヤケッパチな男の情念こそが、ささくれだった心をやさしく慰撫してくれる。

  • 2011年極私的ランキング・ベスト5 深町秋生のコミックストリート

    南陽市在住、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! さて、今回も一冊取り上げたるで!  ……と言いたいところだが、今年最後の回でもあるので、今回は2011年に発売されたコミック作品の、私的ベストファイブという企画で、やってみようと思う。  今年の傾向としては、やはり震災のおかげで、心にしんどいダメージを負い、重厚長大な物語よりも、つらい現実を忘れさせてくれるようなグルメコミックや短編、ライトな物語がヒットした。とりあえず改めて今年を振り返りたい。ちなみに過去のコミック評で取り上げているので、そちらも読んでいただければ幸いである。 ●1位・『めしばな刑事タチバナ』(原作・坂戸佐兵衛 作画・旅井とり/徳間書店)「まだ、この手があったか!」と、グルメコミックに旋風を巻き起こした傑作。取り上げるテーマは、イン

  • 出血覚悟の困った名作。業界初うなぎコミック「う」 深町秋生のコミックストリート

    南陽市在住、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! いろんなマンガを読んでいるつもりなんだけれど……。  多くのマンガ家を取り上げたいものだし、いろんな作品を紹介したいのだけれど……ここ最近読んだなかでもっともおもしろかったのは、やっぱりい物のマンガであり、この「コミックストリート」で何度も取り上げているラズウェル細木の新作なのだった。おもしろいんだから、しょうがないじゃないか! ドン!(テーブルを叩く音)  ラズウェル細木といえば、代表作『酒のほそ道』(日文芸社)だけでなく、テーマをお弁当だけに絞った『ラズウェル細木のグルメ玉手箱』(日文芸社)、あるいはやはり寿司のみを語る『ラ寿司開店!!』(日文芸社)などがあったけれど、ついにというか、「そこまでやるのか……」とグルメマンガ好きを驚愕させた

  • 記録的瞬間最大風速マンガ「どげせん」 深町秋生のコミックストリート

    南陽市在住、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! 電池や水やパンがなくとも、『どげせん』(日文芸社)だけは必ずあるよな……。コンビニに。  しばらく、友人知人とそんな冗談を言い合っていた。あと「池上彰のと同じくらい、サンドウィッチや弁当を早く棚に積んでほしい」とか。  それぐらいこの『どげせん』は、どこの店でもドンと山積み。なんでも発売2週間で35万部を突破したという。この出版不況の時代に、ケタ外れの数字をたたき出した。  私も近所のコンビニで手に取ったのだが、帯には「列島震撼!! 前人未到!! 新ジャンル!! “土下座”漫画、解禁!!!!!!!」とある。このマンガ評を読んでいるあなたも、一度は見かけたのではないかと思う。  表紙には、リーゼント&メガネ&チョビ髭男の顔。どう見ても覚せい剤で逮捕

    inoken0315
    inoken0315 2011/04/12
    ”電池や水やパンがなくとも、『どげせん』(日本文芸社)だけは必ずあるよな……。コンビニに。”
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