一人当りのGDPであっさり日本を追い抜いた後もシンガポール経済は好調を持続している。取分け、リーマンショック後の伸びは絶賛に値する。シンガポール政府舵取りの巧みさの結果であろう。 それに引き替え、相変わらず日本は冴えない。嘗て世界に強さを誇ったエレクトロニクスも、シャープに代表される家電を筆頭に生き残りに呻吟している。 来年にはエレクトロニクス業界は韓国、台湾企業の草刈り場となり、一方、商品の商流たる家電量販では百円ショップ同様メイドインチャイナが製品の主流となるであろう。 それでは、一体何がシンガポールと日本の明暗をかくも明瞭に別けたのであろうか? 「政治力」の差ではないのか? 日本では選挙が近いとされている。政権与党の民主党は、本来今の時期、政権を預かったこの三年間の問題、課題を精査し、今後の政策に反映すべきなのである。 しかるに、伝える新聞社の脚色も幾分あるかも知れないが、“選挙のイ