『「心の病」の脳科学 なぜ生じるのか、どうすれば治るのか』 うつ病、統合失調症などの精神疾患は社会的影響が大きいものの、脳の仕組みは複雑であるため、なかなか理解が進んでいなかった。林(高木)朗子・加藤忠史編『「心の病」の脳科学 なぜ生じるのか、どうすれば治るのか』(講談社ブルーバックス・1210円)は、これら精神疾患の研究の現在地を、多数の専門家が案内した一冊。うつ病と脳内の炎症の関係、心的外傷後ストレス障害(PTSD)のトラウマ記憶を消す薬など、意外な研究成果が次々と登場する。さまざまな角度からの研究が組み合わされ、脳という深い森の理解が一歩一歩進んでいる様子が、リアルに伝わってくる。 ★林(高木)朗子・加藤忠史編 講談社ブルーバックス・1210円 『新版 動的平衡3 チャンスは準備された心にのみ降り立つ』 福岡伸一『新版 動的平衡3 チャンスは準備された心にのみ降り立つ』(小学館新書・