07年度文化庁メディア芸術祭マンガ部門で、同人誌としては初めて奨励賞を受賞した白井弓子さんのマンガ「天顕祭(てんけんさい)」が、30日にサンクチュアリ出版から発売される。加筆修正が加えられ、全352ページ。 「天顕祭」は、ヤマタノオロチ伝説が伝えられている未来が舞台。オロチの魔の手から逃れるため逃亡を続ける女性・咲と、彼女と偶然出会い雇うことになったとび職の真中の交流を通じて、恐ろしい運命が明らかになるというファンタジーだ。作者の白井さんが、「古事記」をモデルに、同人誌即売会「コミティア」を中心に約20年近くかけて描き続けてきた。 白井さんは、ファンタジー作家、上橋菜穂子さんの本の挿絵なども描いており、「天顕祭」の本の帯には、上橋さんのコメントも添えられた。924円。【渡辺圭】