ドイツ・ベルリンで開催された農業イベントで陳列された野菜(2019年1月18日撮影、資料写真)。(c)Tobias SCHWARZ / AFP 【2月22日 AFP】生物多様性が失われることで世界の食料生産が危機にさらされると警告する初の報告書を、国連食糧農業機関(FAO)が22日、発表した。 FAOは「私たちのフードシステム(食料の生産から流通・消費までの流れ)を支えている生物多様性が、世界各地であらゆるレベルで減退しているという証拠が山のように」あると指摘。これにより、食料生産と環境が「重大な脅威にさらされている」「ひとたび失われれば、フードシステムに不可欠な動物や微生物を取り戻すことはできない」と警告している。 農業の生産体系において生物多様性は、病害や害虫の流行、気候変動といったショックへの耐性を高める役割を担っている。報告書は病害や害虫のため食料生産量が激減した例として、1840