北海道と青森県を結ぶ青函トンネルの隣に、民間事業として有人の自動車走行トンネルを掘る案が浮上している。投資回収の見込みは約50年。現実味がある数値だ。【次回記事】九州・四国海峡トンネル、新幹線と高速道路を両にらみ事業費7300億円産学の有志6人が集まってできた第二青函多用途トンネル構想研究会(座長:石井吉春・北海道大学大学院教授)が、本州と北海道を結ぶ新たな「第2青函トンネル」を提案して、話題を呼んでいる。1988年に開通した鉄路専用の青函トンネルに対して、第2青函の構想は道路トンネルだ。2017年3月に日本プロジェクト産業協議会(JAPIC)が検討した「青函マルチトンネル構想」をベースに検討した。ただし、JAPICの掲げた構想がカートレインやJR貨物共用、無人自動運転車専用なのに対して、研究会では「有人の自動車走行」を実現しようとしている点が大きく違う。「今の法規、基準、技術で建設が可能