白いまちと白いヨーグルト 春の気配がないままに3月のビリニュス(リトアニア)には真白な世界が広がっていた。眼前の景色のような真白なヨーグルトを朝食でたっぷりいただく。 リトアニアは酪農国。 古くから日本同様に発酵文化をもつ国。 塩味でいただく白い世界 ヨーグルトといえばギリシアと思われるが、ご多聞にもれず東欧もヨーグルト国家。そのひとつにヤギ皮の袋に乳と菌を入れて発酵させていたケフィアヨーグルトがある。 キリッとした酸味が特徴で、ジャムなど垂らして食べるのもおいしいが、黒パンにニシンの酢漬けをのせ、ケフィアヨーグルトをひとさじ、その上に黒オリーブのオイル漬けをチョンと乗せて食べるのが好き。塩味でいただく可能性を広げる酸っぱさなのだ。 白い路地にあるレストラン 正午をすぎたころだというのに気温はマイナスのまま。白く細いスティクリュ通り(Stikliu)は静まりかえっている。 15世紀末、リト