栃木県那須町のスキー場で県立大田原高の生徒ら8人が死亡した雪崩事故で、雪崩の直後、多くの生徒を救ったのは直前の講義で学んだ雪崩対応の知識だった。雪の塊の幅は約50メートル、流れた距離は100~200メートルに達したとみられる。しかし2日前に「雪崩に巻き込まれたら、手で口を覆って呼吸する空間を作る」と学び、忠実に守って呼吸を確保することができた生徒も。自力ではい出した生徒は、各班で持っていた折りたたみスコップを使い、力を合わせて仲間を引き上げた。その後も、生徒は雪崩の第2波から守ったり、寒さをしのいだりするための高さ1メートルくらいの壁を築くなど役割を分担した。
