バラク・オバマ大統領が昨年1月に行った一般教書演説に日本人として初めて、藤田浩之氏が招待された。一般教書演説とは米大統領が毎年、年頭に連邦議会上下両院の議員を前に年間の施政方針を示すもの。オバマ大統領は、米国の経済力を復活させるべく製造業の強化に取り組む方針を説明したくだりで、「(米国の)自動車業界は復活しました。これをデトロイトだけのものにしてはなりません。クリーブランドでもピッツバーグでもローリーでもできるのです」と力強く語った。この「クリーブランド」という一言こそが、藤田氏がオハイオ州クリーブランドで創業した医療機器の開発・製造を手がけるクオリティー・エレクトロダイナミクス(QED)の取り組みを指しており、だからこそオバマ大統領夫妻は藤田氏をこの日、招待客としてホワイトハウス、そしてキャピトルヒル(米連邦議会議事堂)のボックス席に招いたのだった。 かつて東京大学の受験に2度失敗し、一