本ブログにて公開されている全てのテキストは、その著作権の全てを鷲沢弘志へ帰属するものとする。禁無断転載・流用のこと。 <アウトサイダー・アート界のウィリアム・ブレイク> ヘンリー・ダーガー「非現実の王国で」作品社、6825円 ダーガーの日本での個展は二度とも観ている(一九九七年資生堂ギャラリー、二〇〇二年ワタリウム美術館)。第一印象は<サイケデリック>だった。花々が咲き乱れる広大な草原に遊ぶ子供たちと妖精を描くパノラマ画は、時に原色を強調しつつも全体としては淡い夢のようなトーンに統一され、お伽の国を思わせた。続いて本書が出版されダーガーに関する情報を一通り得てから、ワタリウムでその代表作(絵画の)多数を目の当たりにする。お伽の国とは対極にある凄惨な子供たちの虐殺図絵が至るところに展示されていた。私は直感した。──こいつは幻視者だ、それも飛び切りの。 ダーガーと言えばとかく画業ばかりが
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く