5月13日の金曜日の日本株について、「不思議な感覚」を持った読者も多かったのではないだろうか。というのも、日経平均株価の寄り付きは1万6804円と大幅なプラスでスタート。だが、終わってみると前日比234円安の1万6412円と、5日ぶりの反落で取引を終えた。寄り付きから見たら、なんと392円も安く引けたことになる。 一部の市場関係者の説明はこうだ。「寄付きの段階でSQ値算出に絡んだ売買によって、大幅な買い越しとなり、日経平均が高く寄り付いたのが一つの原因」。実際、5月のSQ値は1万6845円で、前出の13日の日経平均の高値1万6804円を上回る水準となった。 13日の取引時間中、日経平均はこのSQ値を一度も上回ることができなかったわけだが、このように実現しなかったSQ値のことを、業界では「幻のSQ値」という。早い話、相場関係者によれば、幻のSQが出たことが、13日の相場が下がった理由の一つだ