仮想化テクノロジとは、システムを“仮想化”することによって単一ホストにおける複数システムの同時使用を可能とする技術のことであり、こうした概念自体は固体素子を用いたコンピューティングテクノロジと匹敵するくらい古くから存在している。そして近年、こうした仮想化テクノロジのブームが再燃しつつあり、例えばLinux系の大規模な仮想化プロジェクトでも10を超える団体がそうした活動を進めているところだ。ただしこのテクノロジを実現するには、カーネル、パッチ、ソフトウェアに特殊なカスタマイズを施す必要があるため、現状のLinuxカーネルについては初歩的なOSレベルの仮想化テクノロジが実装されている段階である。 「これは私見ですが、現在の仮想化テクノロジの発展状況は“革新的”というよりも“自然な進化”と表現すべきものでしょう」と語るのは、OpenVZのプロジェクトマネージャを務めるKir Kolyshkin氏