2009年7月22日、日本国内の陸上としては46年ぶりに皆既日食を観測することができる。皆既日食は平均すると1,2年に1度は起きている現象だが、日本国内で見ることができるのは数十年に1度くらいの頻度だ。特に今回の皆既日食は、皆既時間が長いことで大きな注目を集めている。 皆既日食が起きると、普段は見ることができない太陽の周りを包み込んでいるガスの層「コロナ」を見ることが可能となる。コロナはいまだ多くの謎に包まれた未知の現象で、太陽表面の温度が6000度なのに対して、その周りにあるコロナの温度は100万度にもなるという。 このコロナの謎に挑み、これまでに実に48回も皆既日食を観測し続けてきた専門家がいる。米国ウィリアムズ大学のパサコフ教授だ。彼は、30年以上にもわたり、皆既日食を追い続けている。彼がそれほどまで惹きつけられるコロナとは何か、その現象をご紹介しよう。