パナソニックの株主は、完全になめられている–。 中村邦夫相談役の社長・会長時代の経営戦略の失敗と、それを長らく糊塗したために「傷口」が拡大し、2期連続の巨額赤字の合計は約1兆5000億円にも上り、63年ぶりの無配に転じるパナソニック。それなのに、6月26日に開かれる株主総会の招集通知には2012年度に退任した取締役4人へ支払った退職慰労金の総額が、18億5500万円であることが記されている。 慰労金を支給されたのは、創業者・松下幸之助氏の女婿である松下正治名誉会長(12年7月に死去)、中村邦夫氏、氏の側近だった森孝博・元副社長と坂本俊弘・元副社長の4人だ。それぞれにいくら支払ったかは非開示だ。 開いた口がふさがらないとしか言いようがない。自分の経営判断ミスで巨額の赤字を計上し、多くの社員が「追い出し部屋」に追いやられているのに、自分だけはぬくぬくと慰労金を懐に入れる。株主から預かったお金を
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