近年のテロ事件の急激な増加に伴い、空港やレストラン、ホテルのロビーといった公共施設でのセキュリティをいかに守るかということは、全世界的な課題となっています。顔画像データは、国籍を問わず全世界のパスポートに入っている唯一無二の個人認証手段であり、更に監視カメラにおける人物特定など離れた場所からも認証できるという点で、他の個人認証技術と異なる利点があります。NECでは、2009年より米国国立標準技術研究所(NIST)が主催する顔認証技術評価プログラムに参加し、過去3回トップ評価を獲得し続けています。本稿では、映像監視向け動画顔認証技術について紹介します。 世界的な犯罪の増加に伴い、顔認証を利用する機会がますます増えてきています。図1に示すように、NECでは1989年に顔認証技術の研究開発を開始し、2002年に顔認証エンジン「NeoFace」を製品化しました。その後、2009年1)、2010年2