「朝起きたら、なんか、ミノベって男の話なんですけど、ホテルだったんですよ朝起きたら、なんでホテルにいるんだ俺とか思って、しかも隣にいる女が誰だよこいつしらねえっていうのがいて…」。こんな言葉遣いで始まるチェルフィッチュの『三月の5日間』は、ゼロ年代の演劇シーンをガラリと変えてしまった。イラク戦争が起こっている5日間に、渋谷のラブホテルで過ごす男女を中心に日本の若者たちを描いたこの作品。俳優の癖をサンプリングしたダラダラした身体表現は、演劇はおろか、ダンスシーンにまで深い影響を及ぼした。そしてこれまでアメリカ、フランス、ドイツ、シンガポール…etcと、海外での上演を重ねているこの作品が100回目を迎え、熊本と横浜で上演される。このたび演出家の岡田利規と、初演から出演している山縣太一、松村翔子、シンガポール公演からこの作品に参加した武田力の役者陣による座談会を行い、初演から7年を経ても評価され