記憶用半導体DRAMを製造する大手半導体メーカー、エルピーダメモリの経営が正念場を迎えている。社債償還や借入金返済で4月初めまでに1700億円超の資金が必要だが、手元資金だけでは足りず、自力返済は困難な状況だ。同社では取引先メーカーに資金支援を要請、経済産業省や金融機関も交えて他社との経営統合を含む抜本的な再建策も模索されているもようだが、本業の赤字脱却が見えない中、先行きは不透明な状況だ。 エルピーダは、2009年6月に政府から産業活力再生特別措置法(産活法)の適用第1号に認定されて日本政策投資銀行が300億円の増資を引き受けたほか、同年9月には政投銀と14金融機関から計1100億円の融資を受けた。その後は一部を返済したものの、社債償還も含め4月2日までに1220億円が必要。このほかにも、11年度中に返済しなければならない借入金も500億円ある。 これに対し、現預金は昨年9月末時点で