【ワシントン=黒瀬悦成】米連邦捜査局(FBI)の元副長官で、1974年にニクソン元米大統領を辞任に追い込んだウォーターゲート事件の内部情報を提供し続けた謎の情報源「ディープ・スロート」であることを2005年に公表したマーク・フェルト氏が18日、米カリフォルニア州サンタ・ローサ市内の自宅で死去した。95歳。 同市の地元紙「プレス・デモクラット」(電子版)が同日伝えた。 同紙によるとフェルト氏は、うっ血性心不全を患っていた。「ディープ・スロート」がワシントン・ポスト紙のボブ・ウッドワード、カール・バーンスタイン両記者によるウォーターゲート事件の調査報道に協力した様子は、両記者の著書「大統領の陰謀」で詳しく伝えられ、その正体は長らく「米メディア界最大の謎」の一つとされてきた。