藤沢市は26日、海の放射性物質の量を定期的に定点観測・調査するよう県に要請する方針を明らかにした。国内有数の海水浴場を抱える同市だが、独自に観測する装置を持っていないことなどから、県と連携し調査・発表の方法について協議に入る。 シーズン入りを目前に控え、広がる不安をできるだけ早期に払拭(ふっしょく)したい考え。ただ数値によっては影響が大きく、市独自では動きにくいのが実情という。 海老根靖典市長は26日の会見で、「新知事と会談する予定があるので、要望したい。安心・安全な海だという裏付けがないと不安が広がるだけ。既に地元サーファーなどの間で不安視する声が上がっている。何とかしたい」と話した。 今後県や近隣自治体とも調整した上で、調査・発表の頻度や方法、調査地点などについて具体的検討に入る考えだ。藤沢市の海水浴場は、全国的にも有数の集客を誇り、2010年は年間約430万人の海水浴客が訪れた