職場にあった切手を着服し、金券ショップで換金したとして業務上横領罪に問われた郵便局の元課長の判決が10日、東京地裁で言い渡される。着服額は約1億7000万円に上る。なぜ、多額の切手を手に入れ、換金できたのか。取材を進めると、内部チェックのずさんさを背景にした錬金術が浮かんだ。(井上真典) 同罪に問われたのは、芝郵便局(東京都港区)の元会計担当課長細畑真佐樹被告(49)。2015~17年に計1億7980万円分の使用済み切手を着服したとされる。
73億円という巨額の予算が投じられた「オリパラアプリ」は、事業の委託先が競争入札で決められたものの、応札したのは1者のみだった。入札の公示から書類の提出期限までが、年末年始の休みを除くと実質4日半しかなかったことから、手続きの公正性に対する疑問も上がっている。 入札の公示は昨年12月28日で、技術提案書の締め切りは1月8日だった。立憲民主党の川内博史衆院議員が3月31日の衆院内閣委員会でその短さをただすと、平井卓也デジタル改革担当相は「スケジュール的には異例中の異例。タイトではあるが関係法令に基づいたという意味では適正だ」と答弁した。 この短い入札期間で応札したのは、NTTコミュニケーションズやNECなど5社の共同事業体だけだった。契約額は73億1500万円で、元請けの共同事業体から37社(4月12日時点)へ再委託などが行われている。 委託費73億円を巡っては当初から「高い」などと問題視さ
防衛省が運営する新型コロナウイルスワクチンの東京大規模接種センターのインターネット予約システムで、正しい接種券番号などを入力したのに予約できない人が相次いでいることが、自治体などへの取材で分かった。同システムでは、架空の番号を入力しても予約できてしまう欠陥が見つかっているが、新たな欠陥がある可能性が浮上した。(大平樹) 予約受け付けは、東京23区の65歳以上を対象に、17日に始まった。東京都板橋区によると、予約開始以降、「区から配布された接種券番号を認証画面に入力したが予約できない」「接種券番号が間違っているのでは」など数十件の相談が寄せられた。本紙の取材に、同区内の70代の男性は「何度やっても『入力に誤りがあります』というメッセージが出て先に進めなかった」と話す。 目黒区にも、予約できなかった人から数件の問い合わせがあった。同区の担当者は「接種券番号を入力し確認画面に移った後、生年月日の
神奈川県は20日、新型コロナウイルス感染防止のため、飲食時を除きマスクを着用する「マスク飲食」を客に呼び掛ける飲食店を認証し、ホームページなどで紹介する制度の創設を発表した。店舗からの申請を21日から受け付け、200店舗の認証を見込む。 認証を得るには、「マスク飲食」実施店であることを店頭に掲示し、客にマスク飲食の趣旨を説明し、客に店内で使うマスクを配る必要がある。アクリル板の設置や消毒液の設置、換気の徹底も求める。申請した店舗にはそれぞれマスク1万6000枚を無料で送る。 申請時に条件を満たしていると判断すれば認証するが、その後、県民から募集する「県民モニター」らに定期的に店を訪問してもらい、店の対応や他の客がマスク飲食しているか確認する。口コミ投稿用サイトの書き込みも参考にする。徹底されていなければ県職員が「助言」に行くという。
【ワシントン=金杉貴雄】米オバマ政権が2016年に検討した核兵器の先制不使用宣言に関し、国務省の核不拡散担当だったトーマス・カントリーマン元国務次官補が本紙の取材に対し、対中抑止力の低下を懸念した日本政府が反対したことが宣言を断念した最大の要因だったと証言した。日本が反対していたことはこれまで米紙などの報道で伝えられていたが、日本政府は一貫してコメントを差し控えてきた。今回、当時政権内にいた米元高官が認め、裏付けられた形だ。 核の先制不使用 敵の核攻撃を受けない限り、核兵器を使用しないとする政策。米ロ英仏中の5大核保有国では中国のみが宣言。ほかの核保有国ではインドも一部条件付きで宣言している。核攻撃に対する抑止や反撃のみを核兵器の「唯一の目的」に限定することでも、先制不使用宣言と同様の効果があるとの指摘がある。
女性保護者は「おしるこ作り隊」に、男性保護者は力仕事をする「おやじお助け隊」にご参加ください―。小学校を通じて地域行事への参加を呼びかける文書を受け取った保護者から「教育現場では今も性別による役割分担の押しつけがある」という声が本紙に届けられた。学校側は当時「(押しつける)意図はなかった」としながらも文書を訂正。ジェンダー(社会的性差)平等が求められる今、この保護者は「多くの差別は無意識に行われる」と語った。(林朋実) 文書は、東京都清瀬市の小学校で昨年1月におこなわれた地域行事に先だって児童に配られた。学校を支援する地域組織名義の文書には「『おやじお助け隊』募集!」のタイトルで、やぐらの組み立て、お汁粉用かまどの設置といった準備・片付けに男性保護者の参加を募った。もう1枚は「『おしるこ作り隊』募集!」と題し、お汁粉作り、配膳に女性保護者の協力を求めた。 これに対し、保護者だった中央大准教
内閣府の国家戦略特区で家事支援従事者として就労を認められ、来日したフィリピン人女性206人が、雇い止めや自己都合退職により、大手医療介護人材派遣会社「ニチイ学館」(東京都千代田区)から契約更新されず、うち48人の所在が把握できていないことが同社の調査で分かった。4日、内閣府や都などで構成し、受け入れ事業を管理する第三者管理協議会が当事者から聞き取りを始めた。(望月衣塑子)
東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長は3日、日本オリンピック委員会(JOC)の臨時評議員会に出席し、JOCが女性理事を増やしていく方針を掲げていることに関連して「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」と発言した。 森氏は自身がかつて会長を務めた日本ラグビー協会で議事進行に時間がかかったと指摘。「(女性理事は)誰か一人が手を挙げて言われると、自分も言わないといけないと思うんでしょうね。みんな発言される」と語った。JOCは女性理事の割合を40%にすることを目標にしているが、約20%にとどまっている。 一方、組織委の女性理事については「競技団体のご出身で、国際的に大きな場所を踏んでおられる方々ばかり。的を射たご発信をされて非常にわれわれも役立っている」とも述べた。組織委には現在、理事35人中、女性は7人いる。(共同)
東京電力福島第一原発の事故収束作業に、新たな高い壁が立ちはだかる。原子力規制委員会の調査チームが26日、2、3号機の原子炉格納容器の上ぶたが極めて高濃度の放射能で汚染されているとする報告書案をまとめた。原子炉や建屋の解体をより難しくさせるレベルで、2041~51年に廃炉を終えるとする政府と東電の計画は見直しが避けられない。(小野沢健太、福岡範行) 左から、上部が大破した1号機、水素爆発を免れた2号機、使用済み核燃料の搬出が進む3号機、核燃料搬出を終えた4号機=福島県大熊町の東京電力福島第一原発で、本社ヘリ「おおづる」から
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