植草一秀の『知られざる真実』: 日米株価暴落と公的資金投入のあり方 株価暴落が止まらない。先の見えない不安心理が株式売却を加速させている。10月3日に米国議会は7000億ドル(約70兆円)の公的資金投入を柱とする金融安定化法を成立させた。10月8日には、世界の10の中央銀行が同時金利引き下げを実施した。英国政府は10月8日に、最大500億ポンド(約9兆円)の公的資金を銀行の資本を増強するために注入する方針を発表した。 米国政策当局がこれまでに提示した公的資金投入金額は1兆ドル(約100兆円)を突破している。それにもかかわらず、金融市場は安定を取り戻していない。NYダウは10月9日、前日比678ドル安の8579ドルに下落した。2003年5月以来、5年5ヵ月ぶりの安値を記録した。 日経平均株価は10月10日、前日比881円安の8276円まで下落した。日経平均株価も2003年5月以来、5年5ヵ月