水嶋ヒロの処女作『KAGEROU』が発売された。 ポプラ大賞の受賞には出来レース疑惑がささやかれたが、取材に対しポプラ社の社員が「本当にすごい作品なんです。読んでもらえれば分かります」と熱弁していた作品だ。 ストーリーはシンプルで登場人物も少なく、自殺志願者、臓器売買の男、そして心臓移植予定の少女の出会いが軸。脳移植で人格も乗り移るというSF的な話も展開する。一説には映画化も内定と言われるが、確かに映像にしやすい印象はある。予約だけで初版43万部を超えるベストセラー、さて購入者の反応はどうか。 「命がテーマらしいけど、読んだ後に”だから何?”という感じ。何を訴えたいのか分からない」 「やたらオヤジギャグが出てきて興醒めするし、ストーリーも薄い」 「行列のできるラーメン屋で3時間並んで、インスタントラーメンを出された気分」 「文字数が少なく、魅力的な世界観もない。文章力が低くライトノベルとし