2017年1月14日のブックマーク (2件)

  • アニメーション版「この世界の片隅に」を捉え直す(9)手紙の宛先 | マンバ通信

    小学2年の頃だっただろうか。「不幸の手紙」ならぬ「幸運の手紙」(ハガキ)をもらったことがある。くれたのは確か同級生のミヤちゃん(仮名)だった。ミヤちゃんは付き合い下手のわたしとよく遊んでくれる子で、ミヤちゃんから手紙をもらうのは正直うれしかった。しかし、もらったのは「幸運の手紙」だ。そしてこの手紙をもらったことは、単に幸不幸の問題というよりも、ともだち関係を考えさせられる微妙な体験だった。 くわしい文面は忘れたけれど、そこには「これとおなじはがきをともだち3人にだすとしあわせになります」というようなことが書いてあった。少し考えてから、あ、ミヤちゃんのところにも、これと同じ手紙がきたのかなと気づいた。ということは、ミヤちゃんは自分のことをともだちだと思ってくれたのだろうか。でも、3人のうちの1人か。別に自分だけが選ばれるほどではないことも分かっているけれど、ともだちが1/3に薄まったようで、

    アニメーション版「この世界の片隅に」を捉え直す(9)手紙の宛先 | マンバ通信
    itogabin
    itogabin 2017/01/14
  • アニメーション版「この世界の片隅に」を捉え直す(13)サイレン | マンバ通信

    「う~~~~」と少しくぐもった声で言うのが、戦中に少女時代を過ごした母の得意の口真似だった。警戒警報の長いサイレンのことだ。口真似の次にはたいてい「あの音ぁよう忘れんねえ」が来て戦時中の思い出話となり、それが一段落すると、「では、○○体制に、かかれ-!」と子供たちを片付けだの風呂だの勉強だのと次の活動にせき立てるのが常であった。その号令は、戦争の悲惨さをまるで感じさせない奇妙な明るさを伴っており、長いこと「防空体制に、かかれー!」をもじったものだとは気づかなかった。 20年に頻繁に鳴らされるようになった警報は「警戒警報」と「空襲警報」の二つに分かれる。警戒警報は「三分連続吹鳴」の長いサイレンで、これが鳴ると夜中であろうと昼間であろうと「防空体制」に入らねばならない。そして空襲警報は、数秒おきに断続的に鳴らされる警報で、これが来たらいよいよ急いで防空壕に入らなくてはならない。 「この世界の片

    アニメーション版「この世界の片隅に」を捉え直す(13)サイレン | マンバ通信
    itogabin
    itogabin 2017/01/14