小学2年の頃だっただろうか。「不幸の手紙」ならぬ「幸運の手紙」(ハガキ)をもらったことがある。くれたのは確か同級生のミヤちゃん(仮名)だった。ミヤちゃんは付き合い下手のわたしとよく遊んでくれる子で、ミヤちゃんから手紙をもらうのは正直うれしかった。しかし、もらったのは「幸運の手紙」だ。そしてこの手紙をもらったことは、単に幸不幸の問題というよりも、ともだち関係を考えさせられる微妙な体験だった。 くわしい文面は忘れたけれど、そこには「これとおなじはがきをともだち3人にだすとしあわせになります」というようなことが書いてあった。少し考えてから、あ、ミヤちゃんのところにも、これと同じ手紙がきたのかなと気づいた。ということは、ミヤちゃんは自分のことをともだちだと思ってくれたのだろうか。でも、3人のうちの1人か。別に自分だけが選ばれるほどではないことも分かっているけれど、ともだちが1/3に薄まったようで、