新型コロナウイルス感染の拡大は、世界的にみると自粛が緩和されつつある国や地域も出てきてはいるが、第二波、第三波も予想され、いまだ予断を許さない状況にある。日本政府は、収束しない新型コロナウイルス感染拡大の中、緊急事態宣言を今月末まで延長した。 このような中、世界中の観光業(注1)は、大きな打撃を受けてきている。 国際航空運送協会(IATA)は、2020年4月7日、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、世界の航空会社は2020年の6月30日までの第2・四半期の初めの時点で航空旅客は70%減少し、四半期の損失は390億ドル(約4兆1900億円)に及ぶと発表し、世界的に2500万人の雇用喪失の恐れがあると警告している。 また、世界旅行ツーリズム協議会(世界の大手旅行会社所属の業界団体)は、新型コロナウイルスによる影響が、現状のまま何カ月も続けば、全世界において7500万人の雇用および2.1兆ドル(