「配達ご苦労。」 「みんな、お土産があるよ。」 「何?あっ、焼き菓子だ。頂戴!」 甘いものに目がないサラは一番に駆けよって来てお菓子を受け取った。 「みんなの分もあるよ。ほら。」 僕とフロルがお菓子を分けていると。 「孤児院のチビたちの分までは、足りないか…。」 テラがぼそっと呟いた。 「えっ。…、うん。少し足りないね。ちょっと待って。」 僕は、焼き菓子1個をアイテムボックスに収納した。 「アナライズ。…、蜂蜜、小麦粉、ふくらまし粉、オレンジピール。」 「コンストラクション。…、できた。」 「何ができたの?」 「錬金術で、この焼き菓子を作れるようになるかやってみたんだ。材料があれば作ることができるよ。清掃作業の帰りに市場で材料を買って作ってみよう。もしも、上手くできたら孤児院にお土産に買って行けばいいよ。材料はメモしておいたから忘れないよ。」 メモと言ってもデータ化だ。検索したらすぐに出て
![第49話 清掃依頼終了 - 欠けた月が見える異世界で病気を治した僕は、錬金魔術師として生きることにした(伊都海月) - カクヨム](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/59f10989082f7fdfe3472acb2c13c5f03b8543b2/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcdn-static.kakuyomu.jp%2Fworks%2F16817330661625349844%2Fogimage.png%3FSx0od2mrnnli-XoJUN-k6yd4mtc)