――ソロ・アルバムに関しては4月に数曲レコーディングしたとのことですが、震災の影響は受けましたか? 中川 : そうやね。結局3月11日より前に書いてた歌詞は白紙に戻して書き直したりした。 ――どういう風に変わった? 中川 : 例えば、アルタンの「プリティ・ヤング・ガール」のカヴァーを「風来恋歌(ふうらいれんか)」っていうタイトルにして、日本語詞で歌ってるんやけど、元々の原詞は、風来坊が旅先で女性に恋をするラヴ・ソング。俺も当初は、ある程度そこに忠実に自分の歌詞を書いてたんやけど、曲を録り始める時にもう一度見直すと、もうちょっと大きな意味での別離の唄に変えたくなった。別に被災地のことを直接的に歌いこんでるわけじゃないけど、自分の頭の中に映り込む光景が、3.11以降、完全に変わってしまってね。で、それを録り終わった後にインストを2曲入れようと思って。うちの子供が4歳なんやけど映画の『男はつらい