帝国の絶頂期にあったスペインに君臨したハプスブルク王朝は、 近親婚による遺伝性疾患が原因で断絶した可能性があるという研究結果が15日、 米オンライン科学誌「PLoS ONE」に発表された。 スペインを174年間にわたり支配したハプスブルク家は、子どものいなかったカルロス2世が 39歳で亡くなった1700年に断絶。王位はフランス・ブルボン家に継承された。 ハプスブルク家は血筋を維持するために、世代が下るごとに近親婚が増えた。 11の結婚のうち9組が「3等親以内の親族」との結婚だったという。 スペインのサンチアゴ・デ・コンポステラ大学とガリシア州ゲノム医療公益財団の研究者らは、 ハプスブルク家の歴代の王の近親交配の程度を表す「近交係数」をコンピューターで計算した。 するとスペイン系ハプスブルク家の近交係数は、初代のフェリペ1世では0.025だったのに対し、 代を追うごとに上