ドイツで麻疹が流行っている。しかも、子供ではなく、大人が罹患する例が増えているようだ。今年は前半だけで、報告された感染数はすでに900を超えた。7月の初めには、ケルンの近郊で、麻疹の流行のために閉鎖になった学校も出た。世界的に見れば、麻疹は毎年14万人の死亡者を出している危険な疾病だ。 ドイツでの流行の原因は、予防接種をしていない人間が増えているかららしい。正確に言うなら、自分の子供に予防接種を受けさせない親が増えているということになる。突発的に患者が出ても、それが大きな流行にならないためには、全体の95%の人間が予防接種を受けている必要があるそうだ。去年、岡山県で5人の麻疹患者が出て、そのうちの4人が予防注射を受けていなかったが、それ以上の流行には至らなかったのは、日本の予防接種率が高いからだという。 ところが、現在、ドイツの麻疹の予防接種率はそれに達していない。ドイツでは麻疹の予防接種