コメントで教えてもらったが、翻訳の難航していた"The Black Swan"の訳本が、ようやく6月に出るようだ。アマゾンで予約を受け付けている。 たぶん10年に1冊ぐらいしか出ない、世界経済危機を予告した本だ。経済を破滅に追い込むのは、金融工学がヘッジしたと称しているリスクではなく、予測不可能な不確実性だ、という本書の警告をアメリカの金融当局が真剣に受け止めていたら、こんなひどいことにはならなかったかもしれない。
ナシーム・ニコラス・タレブが、ブラック・スワンに振り回されない世界を作る10の原則を提示している(Economist's View経由)。 脆いものは小さなうちに壊せ Too big to failの事態に陥るのを避ける。今の経済の仕組みでは、最もリスクが高いもの、即ち最も脆いものが最も大きくなってしまう。 損失を社会に押し付けて利得を民間が得る仕組みはNG それは資本主義と社会主義の最悪の組み合わせ。1980年代のフランスでは社会主義者が銀行を乗っ取ったが、2000年代の米国では銀行が政府を乗っ取った。シュールな世界だ。 救済が必要なら国有化すべき。救済無用の存在は、自由で小さくリスクに耐えられる主体となるべき。 目隠ししてバスを運転して(ぶつけた)人たちに新しいバスを与えるな 大学、規制当局、中央銀行、政府、経済学者のいる各種機関が失敗を犯した。 「インセンティブ」ボーナスを受け取る人
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