韓国のソフトロック・グループ、SMILES(スマイルズ)が2007年にBeatball recordsより発表していたファースト・アルバムが、この度日本のTKOレーベルから6曲のレアなボーナス・トラックを加えた新装盤としてリリースしたので紹介したい。 彼らスマイルズは2004年、メイン・ソングライターであるヴォーカル兼ギターのジンマとベースのチョン・ジュンヨプを中心に、本作のタイトルでもあるStrawberry TV Show名義で結成された。 本作のレコーディング時には4人の女性コーラス隊(1人はキーボード兼任)を含む8人編成となっている。現在グループは活動休止中で一部のメンバーは脱退しており、中心メンバーのジンマは元メンバーを含む女性3人組のインディーズ・アイドルユニット"プレイガール"を手掛けているらしいので、元々プロデューサー指向が強かったのだろう。 では『EIGHTH DAY』
フレネシ:『メルヘン』(乙女音楽研究社/OTMSH-003) blue marble:『ヴァレリー』(乙女音楽研究社/OTMSH-004) フレネシとblue marble対談レビューVol.1(blue marble編)からの続きhttp://www.webvanda.com/2010/09/post_02214417.html ウチタカヒデ(以下 U):ではフレネシさんの『メルヘン』に関する質問に移ります。 前作『キュプラ』が広く受け入れられた訳ですが、今作を制作するにあたってスタンス的にどう変化しましたか? フレネシ(以下 F):山口君(フラッシュバックあの人)にプロデューサーとして立ってもらった前回もアレンジの方向性を決めたり、展開を構成したりするのは、基本的に自分で行っていたのですが今回大きく違ったのは、取り掛かる前と作業をFIXする際に相談する相手・判断する人が自分以外にいな
ブライアン・ウィルソンの2年ぶりの新作は、ブライアンが敬愛するジョージ・ガーシュインの全曲カバーのアルバムだ。 38歳の若さで夭折したこのアメリカの天才作曲家の大ファンであることをブライアンは常に公言していたが、こうやってカバーアルバムまで作るのは嬉しい驚きだ。ガーシュインの曲はコードの展開や転調が素晴らしく、ブライアンが好きなのはよく分かる。そしてイコール、ソフトロックが好きな人も好きになる曲なのである。代表曲である「Rhapsody In Blue」がイントロとクロージングを受け持ち、まずとてもゴージャスな気持ちにさせてくれる。2曲目の「The Like In I Love You」が素晴らしい。メロディもハーモニー、アレンジも伸びやかで素敵だが、何よりもブライアンの声が艶やかで、素晴らしい。かつての『Love You』や『Brian Wilson』ではその復活劇が感動的で歌ってくれる
2008年の傑作アルバム『ランプ幻想』に続く5作目をレコーディング中のLampが、8月4日に初回限定生産の5曲入りEPをリリースする。 マスタリングされたばかりの音源を幾度も聴き込んだが、極めて完璧に近いソングライティングとアレンジング、そしてそのサウンドにただ陶酔するばかり。 良識あるポップス・ファンなら迷うことなく予約して入手することを強くお勧めする。 前アルバム『ランプ幻想』でトータル性と深みのある日本語によるポップスを追求して、「雨降る夜の向こう」のような後世に残るシティポップを産み落とした彼らだが、次のマイルストーンがどこにあるのか非常に興味を持っていた。 年内冬にリリースを予定しているという5枚目のオリジナル・アルバムの布石となるだろうこのEPが、そのヒントとなるだけにいち早く耳にできるのは嬉しいばかりである。 熱心なLampファンならご存知のように、彼らは染谷太陽と永井祐介と
DANIEL KWON(ダニエル・クオン)はコリアン・アメリカンのシンガーソングライターで、本作は今月14日にリリースされるファースト・ソロアルバムである。 プロデュースをLampの染谷太陽がプロデュースしたということで早速紹介したい。 本作は昨年韓国BEATBALL RECORDSからリリースされた『LAYIN IN THE CUT』を国内正規流通仕様として、タイトルを『DANIEL KWON』に変えジャケット・デザインも一新したものである。 ダニエルは以前より交流のあったLampのメンバーの誘いで来日し、現在も日本をベースに活動している新鋭アーティストで、レコーディングは2007年の夏に行われている。 同時期Lampは『ランプ幻想』の制作中で、そちらにダニエルはバッキング・ヴォーカリストとして2曲に参加している。 彼がクリエイトする音楽の特徴は、ポップ・ミュージックの中に独特な
コンセプチャルなテクノポップ・ユニットのアーバンギャルドの女性ヴォーカリスト、浜崎容子がファースト・ソロアルバム『フィルムノワール』をリリースした。 ヴォーカルは元よりソングライティングやアレンジ、トラックのプログラミングまで浜崎一人でこなしたこの作品は、21世紀型のシャンソン、フレンチポップといえるのでこちらでも紹介したい 本作は浜崎がアーバンギャルド加入以前より温めてきた曲を含む4曲と、今回新たに書き下ろした2曲を収録した短編集という趣のアルバムである。 彼女がクリエイトする楽曲のサウンドはアーバンギャルドと比較すると空間が狭くデッド感が強い分、その美意識がクリスタライズされているようだ。 また6曲中5曲の作詞を手掛けたアーバンギャルドのリーダーである松永は、"詩のボクシング・第一回選抜式全国大会"で優勝するなど詩人としての評価が高く、本作でもルイス・キャロルやフレデリック・ノット、フ
フォーク系シンガーソングライターとしてサイケポップ・ファンに人気が高いKATHY MCCORD(キャシー・マッコード)の唯一のアルバム『RAINBOW RIDE』(70年)が、デビューシングルと70年代に録音された未発表音源をコンピレーションした2枚組で、英ACE系のBIG BEAT RECORDSから3月に新装CDリイシューされたので遅まきながら紹介したい。 そもそも本編の『RAINBOW RIDE』は、68年にA&Mレコード内に後のクロスオーバー/フュージョンの先駆けとしてクリード・テイラーが設立したCTIレコーズが、70年にA&Mから独立した際1000番台の第一作目としてリリースした記念碑的アルバムである。 最終的にこの1000番台からは5作品しか発表されなかったが、このレーベルの主力である3000~8000番台の所謂ジャズ系ミュージシャンの作品群とは異なり、ジャンルレスな実験的作
ジャズヴォーカリストの伊藤ふうかと、作編曲家でギタリストの洞澤徹が2005年に結成したアコースティック・ユニット"manamana(マナマナ)"が初のフルアルバム『空のとびかた』をリリースする。2008年のミニアルバム『光る石』からサウンド的にも幅を持たせ、味わい深くなった今作は、これからの季節に聴くのにぴったりのアルバムかも知れない。 ここではメンバーでアルバム全曲の作編曲を手掛けた、洞澤氏に話を聞いてみた。 ウチタカヒデ(以下U):先ず初のフルアルバムを制作するに当たって、全体的なテーマにしたのはなんでしょうか? 洞澤徹(以下H):特にはっきりとしたテーマはありません。あえて言えば「はじめまして、manamanaです」といった挨拶的な感じでしょうか。前作は完全自主制作で流通もごく一部のみでしたので、今回が全国的には名刺代わりになるのかなと。 昔からお世話になっているハピネスレコードから
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