「2400社の顧客企業が抱える4600台の工作機械が常時つながり、データを吐き出している」――そう話すのは、世界最大規模の工作機械メーカー、DMG森精機(名古屋市)の川島昭彦氏(常務執行役員)だ。同社は工作機械そのものに加え、稼働状況をリアルタイムで監視できるサービス「DMG MORI Messenger」を提供している。 ただ、川島氏は「(顧客の工作機械のデータを)自社のデータセンターで管理してきたが、メンテナンスが非常に大変だった。世界中に顧客を抱え、止めることもできない中、(今後データがより集まるようになると)自分たちだけで投資を続けるのは大変な負担になると予想された」と悩んでいたという。 そこで、今年の前半をめどにクラウドサービス「Microsoft Azure」にデータを移行することを決めた。川島氏は「自社のデータセンターにデータを蓄積し続け、この先10年間セキュリティパッチを当