台風第10号が九州の西海上を北上した際、予報よりも早く勢力が弱まった原因などについて、速報的に検証を行いました。 台風第10号が九州の西海上を北上した際、予報よりも早く勢力が弱まり、西日本を中心とした雨量も少なく、高潮となった地点が少なかった原因について速報的に検証したところ、以下の要因が明らかになりました。 台風の発達が抑えられたのは、東シナ海から台風に乾燥空気が流入したことが影響したと考えられます。また、海面水温の低下に伴う予報への影響については限定的であった。 西日本での雨量が少なかったのは、台風が速い速度で九州西海上を北上したため強い雨の時間が長時間続かなかったことに加え、数値予報モデルを統計的に補正する手法(ガイダンス)が過大な予想をしたためであった。 高潮が発生した地点が少なかったのは、潮位偏差(潮位から天文潮位を差し引いた値)のピーク時刻が満潮時刻とずれたこと等が要因であった