証券大手の三菱UFJ証券のシステム部部長代理だった男性(44)=懲戒解雇=が全顧客の情報を持ち出し、一部を名簿業者に売っていた問題で、この元社員はアクセス権限を持つ別の社員のIDとパスワードを使ってシステムに接続していたことが、警視庁への取材でわかった。 同庁は、元社員の行為が不正アクセス禁止法違反にあたるとみており、同社側からの届け出を待って、本格的な捜査に着手する方針だ。 同社の説明によると、元社員は1月26日に全顧客の情報を社内サーバーに保存したうえ、2月4日、148万6651人分の個人情報を入手。このうち4万9159人分の情報を同月15日以降、自宅のパソコンからメールで名簿業者に送っていた。 顧客情報のシステムへのアクセス権限を持つのは元社員を含む8人に限られていた。 警視庁幹部によると、同社は、元社員が管理者権限を有する別の社員のIDとパスワードを勝手に使い、社内の自分の