警察署内で詐欺事件の証拠となる多額の現金が盗まれた。それも内部犯行の疑いが極めて濃厚-。広島県警広島中央署で発覚した盗難事件は、警察小説もかくやというミステリーだ。盗んだのは誰なのか。詐欺事件の公判への影響は? そして誰が責任を取らされるのか。数々の疑問を専門家が読み解く。(夕刊フジ) 詐欺事件の証拠品の現金9000万円のうち8572万円が盗まれていたのが分かったのは今月8日。これらの現金は、多額のため通常の証拠品の保管方法と異なり、落とし物などを取り扱う会計課が管理していた。 会計課の金庫の鍵が入っていた机は2日時点で異常はなかった。県警は、イベントの対応のため同課のドアが施錠されていなかったゴールデンウイーク(GW)後半に盗まれた可能性があるとみている。 元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏は「警察の勤務は当直制だが、イベント期間中は休みの人間も出勤していたはずだ。つまり、