1 ずいぶん昔,ラジオニッポン(NHKと訴訟沙汰になった)で「ただしいニッポン語」という番組があった。高校生当時,私はその番組を愛聴したのだが,内容は殆ど忘れてしまった。 2 最近「日本語の誤用」を殊更にあげつらうような新書本・文庫本が多く出版されている。そのような本の言っていることは概ね正しい。正しいのだが,いかにも下流サラリーマンや下流企業経営者向けの著作であり,<今更そんなことを指摘されても失意体前屈。こんな本なら私でも書ける>と思う。だから,このような本は立ち読みするだけで買わない。というか,立ち読みしていることを他人に現認されたら恥ずかしくなってしまうような内容である。 3 「要すれば」・・・・,これは要するに「その(必)要があれば」という意味で使われる言葉であるが,最近はこの言葉をば「要するに」と誤用していることが目立つ。宮沢喜一首相(当時)はこの言葉をごく自然に使っていた。や