現在、日本は人口減少社会を迎えている訳だが、その一方で年々存在感を増しているのが外国人労働者である。 日本では出入国管理法の改正により、1980年代後期からブラジルやペルー等に住む日系移民の子孫を対象に労働目的での日本滞在が認められるようになり、日本各地の工業都市を中心に急激に在日日系ブラジル人の人口が増加した。 その中でも、日本最大の製造業であるトヨタ自動車のお膝元、愛知県豊田市にある保見団地は全国最大級の在日日系ブラジル人集住地として知られる。 保見団地があるのはトヨタ自動車本社などがある豊田市の市街地から北へおよそ8キロ程度離れた丘陵地帯である。愛・地球博の開催地だった長久手町にも近い。 昭和50年から街開きされた大規模団地で、最盛期の人口は12000人余りに達していたとされる。現在は9000人近い人口のうち約4000人が外国人、その内訳は殆どがブラジル人で、残りはペルー人などだ。