前回紹介作の『うる星やつら』が実際にはハーレム作品ではないという結論だったので、今回がハーレム系作品史の事実上の本編第1回ということになります。なにを語るかといえば、『うる星』路線をかなり強く継承した作品である『GS美神』です。連載開始は91年でOVA『天地無用! 魎皇鬼』(92-)よりわずかに早い。だからといって、『GS美神』を「いちばん最初のハーレム作品」に認定するつもりはありません。ってーのは、『GS美神』がハーレム系の方向性を示すのは中盤以降、92年になってからの話だからです。 もともと、椎名高志は「短編の名手」として漫画界にデビューしました。その頃の作品は『(有)椎名百貨店』の名でまとめられています。GS美神の初期エピソードも、『椎名百貨店』に、あるいは『うる星やつら』に近い“短編連作”形式です。 諸星あたる系列のスケベキャラである横島忠夫が、ボディコンイケイケ霊能力者美神令子の
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