先日のバレンタイン・デーのことである。オレの相方さんが意味ありげな様子で「プ・レ・ゼ・ン・ト」とか言いつつ大きな箱をオレに差し出すではないか。ほほうこれが世に聞くバレンタイン・デーの贈り物というやつかのうフムフム、と莞爾と笑みを浮かべながらオレはそれを頂戴し、礼を言う間も有らばこそ、その場でその箱を開けてみたのだ。 するとどうだ!箱の中からどこかで見たことがある人の顔が現れたではないか! 「ウェンディー!ただいま!」 そう、それは相方さんの手編みによる『シャイニング』セーターだったのだ! 「お客様だよ!」 背中にはワーナーブラザースのロゴ入り! これは嬉しい!早速着てみよう!と勇んで袖を通したオレであったが…。 「なんか、サイズデカくない?」 「それでいいの。往時のヨージヤマモトやコムデギャルソンのようなアバンギャルドにデザインされたシルエットなの」 「…そうなんですか?」 「そう」 「…