数ヶ月前、画像処理ライブラリ OpenCV.js を使って Web カメラの映像をリアルタイム処理するプロトタイプを作っていたときのことです。 OpenCV.js は C++ で書かれたコードを WebAssembly(Wasm) にコンパイルして作られており、Wasm ならではのブラウザ上での高速な処理が可能なライブラリです。 実際、画像のフィルタ処理や特徴点検出など、ユニットテストの段階では高速に実行でき、開発は一見順調に進んでいるかのように見えました。 ところが、いざアプリケーションに画像処理モジュールを組み込んでみると、起動したカメラが数秒経つとなぜか止まってしまいました。 コンソールにもエラーは出ず、Chrome を再起動すればまた数秒だけ動く……そんな不可解な状態に悩まされました。 原因は、Wasm のメモリリーク。 そう、恐ろしいことに C++ 製 Wasm で作られたライブ
