第2章 殺人事件の動向 本章では,統計資料等に基づいて殺人事件の動向と処遇の概要を見る。本研究の調査分 析の対象は,無差別殺傷事犯であるが,その前提として,我が国における殺人事件の動向 と,殺人の事犯者に対する処遇を概観しておくことは有意義であり,無差別殺傷事犯の特 徴を把握する手かがりとなると考えられる。 第1節 殺人事件の発生状況 戦後の殺人事件の認知件数と検挙率の推移を見ると,2-1-1図のとおりである。認 知件数は,昭和29年の3,081件がピークであり,その後,平成元年頃まで,緩やかに減少傾 向を示した。さらに,その後は,20年まで約1,200件~1,450件とおおむね横ばいの状態が 続き,21年以降は,やや件数が減少し,1,000件~1,100件の殺人事件の発生が認知されて いる。刑法犯,一般刑法犯の認知件数が,平成8年から毎年戦後最多を更新し,14年にピ ークを迎え,それぞれ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く