手にとって任意のページをめくって見ればわかるとおり、これはものすごい本である。 日本のインターネットの歴史について書かれた本としては間違いなく最高峰――と書くつもりでいたら、同時期に本書のゲラを読んでいたらしい竹熊健太郎氏が、いちはやく「日本のネット史としては、現時点で最高の文献であることには間違いない」と『たけくまメモ』に書いてました。先を越されてちょっと悔しいが、つまりだれが見ても最高だってこと。本書はゲラの段階からすでに古典の風格を備えている。インターネット日本史のインスタント・クラシック。 しかし、考えてみればそれも当然。本書の原型となったばるぼら氏作成のHTML文書「教科書には載らないニッポンのインターネットの歴史」(02年9月30日公開)は、発表直後からネット上にセンセーションを巻き起こし、日本の個人サイト史を書き残そうとする人々から、数限りなく参照・引用されてきた。というか、
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