原 丈人 (はら・じょうじ) DEFTA PARTNERS(デフタ・ パートナーズ)グループ会長/ 米・共和党ビジネス・アドバイ ザリー・カウンセル名誉共同議 長/国際連合 UNONG Wafunif 代表大使 後発発展途上国担当 「次の基幹産業は何か」に対する答えは、コンピュータ産業がなぜ成熟産業になったのか、かつてのような勢いを失いつつあるのはなぜなのかについて考えてみると、その輪郭が見えてくる。 コンピュータIT基幹産業の中身は何かというと、コンピュータというハードを作る物的製造業とソフトウェアを作る知的製造業が両輪であり、80年代から90年代、そして2000年初頭まで基幹産業として世界の経済をけん引した。この時代の流れの中で、先進国は物的製造業から知的製造業へと産業構造が変遷し、この結果、物的製造業の拠点は、欧米から日本へ、さらに日本から韓国、台湾、東南アジア、そして中国へと移行し