岡山大、教授を懲戒解雇処分 乳がん研究論文で113カ所の捏造認定：朝日新聞デジタル岡山大学は17日、国際専門誌に発表した論文に捏造（ねつぞう）があったと認定した同大学術研究院医歯薬学域の神谷厚範教授（56）について、14日付で懲戒解雇処分にしたと発表した。 問題の論文は、マウスの乳がんに関する実験研究で、英専門誌ネイチャーニューロサイエンスに2019年に掲載された。論文への疑義が寄せられ、神谷氏が以前所属した国立循環器病研究センターと岡山大が調査。岡山大は3月、神谷氏が担当した部分に画像など113カ所の捏造（ねつぞう）が認められたと発表していた。 岡山大は17日に会見し、懲戒解雇処分について、「悪質性が高く、論文が100件以上引用され、影響も大きい」点を重く見たと説明した。那須保友学長名で「人々の科学への信頼を揺るがし、科学の発展を妨げ、冒瀆（ぼうとく）するもので、決して許すことはできない」とするコメントも発表した。（原口晋也）
