昨年末、ファンカデリックは33年ぶりの3枚組33曲入りのオリジナル・アルバムを発表した。ジョージ・クリントンはいまはもうデトロイトにはいないが、彼の地にPファンクが存在したことは、デトロイト・テクノを語る上で強調し過ぎてもいいくらい重要である。「デトロイト・テクノとは、エレヴェイターのなかでクラフトワークとジョージ・クリントンが鉢合わせになった音楽」とはデリック・メイの名言だが、その「ジョージ・クリントン」の部分、すなわちモータウンとキング牧師の記憶、すなわちレベル・ミュージックとしての黒人音楽というコンテキストは、デトロイトならではのメルクマールであり、そういう意味でホアン・アトキンスとは、文字通りのゴッドファーザー・オブ・デトロイト・テクノだ。 “ノー・UFOズ”は、ハウスとエレクトロ(=クラフトワーク)を融合した最初の曲だと評価されているが、同時にリリックには、Pファンクのセンスが注